RPA 業務自動化ソリューション(NICE RTSシリーズ)

RPAお役立ち情報06 RPAツールはどういう業務に有効?

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掲載日:2017年9月1日

RPAお役立ち情報06RPAツールはどういう業務に有効?

多種多彩なオフィス業務にあって、RPAツールは、どのような業務に活かすと効果的なのでしょうか。ここでは、傾向としてRPAツールが適用されやすい作業を紹介します。

オフィス業務の中で、RPAツールは傾向としてどのような業務に向いているのでしょうか。3つの視点から解説してみます。
まずはバックオフィス業務、フロントオフィス業務の観点からまとめてみましょう。

RPAツールの適用業務エリア

バックオフィスは、人事部や総務部、経理部、法務部などの内勤に携わる専門職で事務処理的な業務が中心です。勤怠管理や人材管理、給与計算・経費精算、生産管理、会計・経理、法務など、大量の情報管理や入力作業・更新に関わるルーチンワークが発生します。
このような確立されたルールに従った定型処理作業は、RPAツールがもっとも得意とする業務のひとつであり、特にRPA全自動ロボの適用範囲が最大限に活かされる部門と言えます。

コールセンターといったフロントオフィスは、企業と外部とのインターフェース部分における業務となり、同じ業務であっても対応する顧客の違いから内容は毎回のように変わります。
そうしたなかでもデータ入力の検証や顧客データ更新、承認受付や結果のメール通知、書類記録、発注処理など定型的な作業があり、そうした処理にRPAツールが活かされます。ここでは特に、人の作業と並んで自動的に作業をアシストするRPA半自動ロボの特性が発揮されると言えます。

また、フロントオフィスとバックオフィスの中間に位置する部門として、社内間部門の橋渡しをする役割を担うミドルオフィス業務という考え方もできるでしょう。特に金融機関に設定されていますが、金融契約の内容チェックや、リスクがないか監視、また企業の収益などを管理し、営業の戦略を練るといったこともミドルオフィスの役割です。こうした業務にも定型化される作業で自動化が期待されます。

デジタル化とRPAツールの適用エリア

次に、デジタル化という視点からRPAツールの適用エリアを考えてみます。
コールセンターなどのフロントオフィス業務は、人と人が直接応対する業務であり全てがデジタル化されていません。従って、全自動ロボよりも半自動ロボに向いています。一方バックオフィス業務は、ルーチンワークが多くデジタル化されている業務が多いため、RPAの導入が進めやすいのです。今、RPA業務自動化の適用対象としてバックオフィス業務にフォーカスが当たっているのはこういう理由からです。仮に、バックオフィス業務でデジタル化が進んでいない場合は、まずはどうデジタル化するかを考えなければなりませんが、デジタル化が実現できると、さらにRPA導入の効果が高まります。

RPAツール適用エリアと期待される効果

最後は、業界・業種・業態とその事業特性・業務特性・組織特性という切り口です。
例えば、銀行などの金融機関は、ミスが許されず規制も多くルール順守が必須です。このような特性を持つ業種は、生産性やコストよりも、精度向上とコンプライアンス順守が最優先という事業特性が考えられます。業界・業種・業態とそれぞれの特性により、RPAの適用できるエリアが変わるということをぜひ認識しておいてください。

<RPA導入で期待される効果>適用業務エリアによって、優先順位も変わります。
生産性の向上 品質・制度の向上 コスト削減 コスト削減

このように、さまざまな視点をもとにオフィス業務の自動化が実現されることで、先にふれたような圧倒的な生産性向上や品質・精度の向上、コスト削減といった効果が得られ、RPAはあらゆる企業が推進する働き方改革の切り札として注目されているのです。

以下に、もう少し具体的にRPAの主な適用業務を取り上げてみます。
・ルールに従った定型作業。特に判断ポイントがない作業、少ない作業
・クリックや起動、ログ取得といったPCイベントなどの機械的なトリガーがある作業
・計算処理を必要とする作業
・繰り返し実施される反復的な作業
・大量のデータ処理をともなう作業
・多くの労働力が必要な作業。
 毎月五十日など境界日において発生する人海戦術に対応など
・高いエラー率が発生しがちな作業
・業務時間外に対応可能な作業
・データの抽出、加工、移動などデータを生成する作業

いくつか業務パターンで示すと、次のようなプロセスにおいて自動化が行えます。

データを収集、加工し定型レポートを作成

複数システムから目的に応じたデータ抽出から集計、加工、そして定型レポートへの取り込みまで自動化が可能です。またWEBサイトからのデータ収集も行えます。
財務や会計レポート作成、マーケティング情報収集などにおける自動化のパターンです。

顧客情報の登録・照会

顧客の契約変更にともなう業務では、関連する管理システムにデータの反映を繰り返す処理が必要となりますが、RPAツールはこうした複数のオペレーションを1度のオペレーションによる自動化が可能になります。
また、照会業務においても、取引情報など複数のシステムで管理されている情報とリアルタイムな対応を可能にします。
同様に、金融における融資審査においては、WEBサイトや外部システムから情報を収集し、審査や判断に必要な情報の加工、稟議書作成といった業務を自動化します。

そうした業務への適用は、例えば「処理スピードが従来の数百倍に向上」「作業時間を90%削減」「ミスゼロ」など目に見えた劇的な効果から、作業品質や個人のパフォーマンス向上といった成果にもつながります。

ルール化が可能な業務はRPAツールが適用できるものと言え、作業時間の短縮による適切なワークライフバランスへのシフト、個人に依存しているノウハウを共有し活用するといった、さらに高い付加価値の領域に向けた活用が期待されます。