コンタクトセンターを取り巻く動向

近年、コンタクトセンターを取り巻く内外の環境が大きく変化しています。
PCI DSS、GDPR など、欧米からはじまったセキュリティ、データ保護強化の流れは世界各国に広がり、日本でもペナルティ強化を盛り込んだ改正個人情報保護法が2022年4月より施行されました。こうした基準、規則の遵守を徹底するため、金融機関をはじめとする多くの企業では、情報管理の対象範囲をフロントオフィス(顧客とオペレーターの対話)からバックオフィス(従業員間のコミュニケーション)まで拡大しています。
他方、コンタクトセンター内部では、コロナ禍の影響に伴い在宅やサテライトオフィスなどロケーションを問わずに業務を遂行できる環境の整備が進み、コミュニケーション手段も電話、ビデオ会議、インスタントメッセージなどTPO に適した手段を選択できるユニファイドコミュニケーションの導入が加速しています。
「柔軟なワークスタイル」「コミュニケーションの多様化」と「情報セキュリティの厳格化」という、いわば相反する課題を解決する仕組みが求められています。

「Microsoft Teams レコーディング」とは

「Microsoft Teams レコーディング」は、NICEレコーディングソリューション※1と“Microsoft Teams※2” が連携し、音声、ビデオ、チャット、画面共有など、Teams上で行われるすべてのコミュニケーションをレコーディングするソリューションです。
チャネル毎に個別のレコーディングシステムを運用する必要を無くし、NICEレコーディングソリューションひとつで全Teamsユーザーのすべてのコミュニケーションをキャプチャーできるトータルレコーディングを実現します。レコーディングされたデータはNTR-Xで安全に管理され、また、メタデータにより素早く効率的に検索・再生が可能です。

※1 NICE通話録音システム NICE Engage Platform, NICE Trading Recording -X
※2 Microsoft Teams:電話を含めた複数チャネルのリアルタイム / 非リアルタイムのコミュニケーションをサポートし、
 どこからでも誰とでもコミュニケーションが可能なロケーションフリーなユニファイドプラットフォームです。

レコーディング対象と主な特長

「Micosoft Teams レコーディング」に対応できるレコーディング対象範囲は、Microsoft Teamsが提供するコミュニケーションのほぼ全域をカバーします。

レコーディング方式

音声通話、音声ビデオ通話、画面共有(音声無し)、 音声+画面共有、チャット

通話シナリオ

通話転送、保留、コールグループ(グループコールピックアップ)、コールパーク、コールミュート、代表、Meet Now、スケジュール済みミーティング、Call Me Feature、Auto Attendants (IVR Group)、Call Queue (Hunt Group)

チャットシナリオ

1対1のチャット、チャネル上のチャット、グループメッセージ、絵文字、GIF、添付、ファイル共有、ホワイトボード、リアクション

  • 金融業界ではデファクトの録音の二重化に対応
  • 複雑な通話シナリオに対する録音コントロールも可能
  • Microsoft Teams電話以外の電話システムもまとめて録音・管理が可能

「Microsoft Teamsレコーディング」の仕組み

Microsoft のクラウドプラットフォームである Microsoft Azure の上に Bot サービスを構え、Bot が通話に参加する形でバックエンドにて録音を行います。レコーディングデータはオンプレミスまたは Microsoft Azure 上のいずれに保存することもでき、管理はNICEレコーディングソリューションで行います。また、Microsoft Teams以外の音声チャネルやテキストチャネルについても一元的にレコーディングおよび管理が可能です。

導入ベネフィット

Integration
連携
Resiliency
可用性
1 Solution
オールインワン

NTR-X※との連携により、コンタクトセンターの運用では必須の冗長性と機能性、柔軟性が備わります。パッシブレコードディング、アクティブレコーディング両方をサポートし、
レコーディングロスの回避および集中管理、障害監視などを支援します。

※NICEのクラウドに対応したオムニチャネルコンプライアンス・レコーディング保証ソリューション。
※NICE レコーディングソリューションにTrading Recording-X (NTR-X)を採用時。

NTR-Xの「2Nレコーディング」機能により、ソフトフォン、携帯電話、オフィス電話、Microsoft Teamsのユニファイドコミュニケーションを問わず、すべての情報を二重にレコーディング、アーカイブします。さらに複数拠点の運用では「ハイアベイラビリティレコーディング」機能が動作し、それぞれのサーバーが他拠点のバックアップサーバーとして稼働します。これらの機能により、中断のないレコーディングを継続します。

Microsoft Teams レコーディングは、追加のハードウェアやソフトウェアは必要なく、NTR-Xシステム上でチャネルとユーザーを追加するのと同等の容易さで実現できます。
Microsoft Teamsのレコーディング制限をカバーし、任意のチャネル/ユーザーすべてのコミュニケーションのレコーディングをひとつのソリューションで実現します。